専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

とある海辺の町で聞いた話

 みなさん、こんばんわ。
 
 ガッコ―一年生の夏休み、クラスの仲間と日本海のとある町へ海水浴に行きました。そこで大きな民家を改築して造ったユースホステルに泊まりました。そこの経営者さん(マネジャーさん)から聞いたちょっと不思議な話。苦手な方はスルーしてください(霊の類は出てきません)。

 泊まられた方ならご存じかと思いますが、ユースホステルのそれぞれの部屋にはノートがおいてあって、泊まられた方が旅の徒然に、そのノートにいろんなことを書き残していかれますよね。そのノートに関すること。

 経営者さん(五十代の男性です)は仕事の常で毎朝各部屋のノートをチェックしています。誹謗中傷とか、自殺をほのめかすものとか そんな書き込みがあったら必要な処置を取らないといけないから。

 数年前の2月末の事、いつものようにノートをチェックしてたら地図の書き込みを見つけた。前夜の泊り客が書いたらしくーただ地図だけが半ページくらいに書かれていた。海岸線に沿って道が書かれていて、よく見たらここから(ユースホステル)40分くらいバスで行ったとこらしい。どうしてわかったかというと道にバス停の印があって(バス停の)名前が書かれていたから。

 そこら辺の地形 海岸線沿いに県道(国道?)が通っておりそこにバスが走っている(私らもそのバスに乗ってやってきた)。道の手前まで低い山が迫っており山と県道の間に(道沿いに)家がぼつぼつと建っていた。従ってユースホステルの前が県道でその向こうが海岸(海水浴場ーユースホステルから県道を横切って歩いて行ける)。

 前夜の泊り客がメモ代わりに書いたのか?そんなメモ書きもノートに書かれることもあったので経営者さんあまり気にせずにいた。地図はバス停から少し行ったところに山に向かって入る小道が書かれていて、その道の先に広場(多分、山の中腹)がありその広場のはしに小屋が書かれていて、小屋の中に✖があった。

 それから約一か月後、経営者さん所用のためそのバス停(地図に書かれてた)の先の集落へ行った。いつもなら自家用車なのだが、その日はバス。夕方用事も終わり、集落のバス停に行くと、時間帯がわるく次のバスが一時間半くらいしないと来ないことが分かった。

 そこで経営者さん、次のバス停まで歩くことにした(田舎なのでバス停がないところでも手を上げたら、バスは止まってくれる)。しばらく歩くと道がだんだんと上り坂になり、海側が切り立った崖になってきた。そこらあたりで日が暮れかかり海からの風も急にきつくなった。3月下旬とは寒さはかなり厳しい。雪もところどころに残っている。

 その坂を上りきったところにバス停がポツンと立っていた。なんでこんなところにバス停を作ったんだというほど、周りには何もない、もちろん人家もない。そのバス停の名前を見て、経営者さん思い出した「これ一か月前、ノートの地図にかかれたてバス停だ」と。

 あたりをよく見るとバス停から少し行ったところに山の斜面にそって上り道があり
それがしばらく上がると逆方向におりかえして上りきったところにかなり広くならされた平地があるらしい。何かの工事現場でそこへ上る道も大型のトラックが通れるくらい広かった。見上げると山の中腹の広くならされた端に工事現場の小屋(事務所)があり窓からポツンと灯りが見えていた。

 時計を見るとあと40分くらいバスは来ない、あたりはだんだん暗くなるし、風はきつくなるしで経営者さん、その小屋に入ってバスを待たせてもらおうと考えた。小屋まで歩いて上がっても5分くらい。経営者さんすぐに工事現場(中腹の広場)への道を上り始めた。道は舗装されていなかったが冬なので乾いてかたくなっており幾筋もトラックのタイヤの跡が付いていた。
                              つづきます。