専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

見栄坊君のはなし(1)

 みなさん、こんにちは。

数年前の事、お子さんがとある塾通にかよっているお母さまから(当時)きいたことです。時が経ちーもう特定不可能になっていると思うので、記事にしますね。

 

 少しややこしいので、登場人物の説明からーお話を聞かせてくれたお母さまのお子さん(うちの二男と同級生)がK塾にかよっていたのですが、その塾に件の見栄坊君がいました。見栄坊君と先のお子さん(二男と同級生)は別の中学校です。塾なのでいろいろな中学の生徒さんがいます。もちろん、見栄坊君の中学の生徒さんもー。

 

 見栄坊君少々よくない(?)性癖あり。それは自分を誇大広告することー聞くところー自分の盛り話が大得意! 学校の成績(定期テストの点数)についてもかなり盛って周りの同級生にはなしていた。どのくらいかというと、実力テストの偏差値40前後をプラス20もゲタ履かせして、「おれの偏差値 60くらい」

 

 見栄坊君、ある運動クラブに属していたが、そのクラブ自体が公立の中学校にあることが珍しいクラブ、つまりみんな内容(ルール)をしらない・・・どころか興味なし。ーので、それをいいことに自分はそこのエースで試合ではいつも大活躍ー「某高校からスカウト(スポーツ入学)の話が来てる。」とふくわ、吹くわ。まるでふいごのよう

 

  三年生になって「スポーツ推薦ことわって、実力で上位クラスの進学校A高校、B高校に入るんだ」と公言(絶好調!)。成績(五段階評価)はもちろん、テストの点数も隠しているのでー本人にしてみれば「本当のことは、誰にもわかるわけない」とタカを括っている。くわえて「おれは、やればからならず出来る」の本気信者さん。

 

 受験直前にはA高校、B高校に受かるだけの実力がつくことを信じて疑っていない。

 (なんでー?)

 

 ーなもんだから、学校(クラス)では、おとなしそうで成績がよくなさそうな(見栄坊君の個人判断)生徒さんをつかまえては自慢話のオンパレード。塾では他中学の生徒さんにー彼らが何もしらないのをいいことに「おれは○○クラブのレギュラーでエース、学校の成績はいつも上位」とさらに輪をかける始末。

 

 でも現実はそんなに甘くない、すでに周りにはバレバレ。塾でも、見栄坊君が他中学の生徒さんへ自慢したあとからー(見栄坊君と)同中学の生徒さんが真実の暴露タイムをスタート。悲しいことに本人全く気が付いていない。ついには、みんなで見栄坊君を調子に乗らせてピエロ扱い、その裏では冷笑しながら「あいつ、おわっとる」と。

 

 3年生の2学期になると、塾での話題は進学先ーみんなオープンに「おれ、○○高校予定、余裕」「私、△△高校だけど、ちょっと厳しかな」。その中、見栄坊君どうどうと「オレ、学校の進路希望調査書にA高校、B高校書いて提出、願書もだすよ」とぶち上げたーそれを聞いて、さすがに塾のほとんどが「マジか?」と気の毒がった。

 

 でも、中には「でたー、特攻野郎、爆タヒかくごー」と不届きなやからも。これが塾生の各ご家庭で話題に上がった。先のお子さん(二男と同級生)も「こんな面白い子、うちの塾にいるよ」とお母さまに報告。「いや、そんな無謀は進路指導の先生がやめさすでしょう」とお母さま冷静に分析。で、一連のやり取りがお母さまの頭に残った。

 

 年が明けて、冬休みのおわりころー、塾で三年生の「進路先(受験高校)」について、先生と親御さんとの二者面談があった。先のお子さんのお母さまも塾から呼び出しがあり面談に出かけて行った。ー着くと、ちょうどひとつ前の面談がはじまったばかりー。そこは、先生、お母さんとお子さん(生徒さん)の三者面談になっていた。

 

 話し合いはパーティション内でもなく、少しはなれたオープンスペースで行われいたためー(いくら声のトーンをおとしていても)話は丸聞こえだった。先生が何げなく呼んだ生徒さんの名前「○○さん」で、「あっ、あの見栄坊君だ」とお母さま気が付いた。それで俄然お母さまの興味沸騰、話の内容に聞き耳を立てたーのだった。

 

                           つづきます