専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

ダンナは没落の家系?(1)

 みなさん、こんばんわ。
 
 今日はダンナの家系の話を。
 ダンナんちは江戸時代から続く家系でダンナで十数代目(ダンナは一応当主)、住んでいる地域(ど田舎)でも結構古い手の部類に入ります。だから、やたらめったら親戚が多い。これも母が結婚にいい顔をしなかった理由。

 結婚して最初の年末年始、挨拶もかねて(結婚式してなかったので)ダンナんちに遊びに行った。婚約してた時、泊りがけで遊びに行ったので家族の皆さんとは会ったことがある(義父母は結納の時とその前、2回私の実家に来てくれた)。

 母から、ダンナんちに行ったら「一番になって家事するように!」と、仰せつかってたが、そのころダンナんち 御祖母さん(元気)、お母さん(義母40代前半若い)、ダンナの妹と女手足りてて、私がいてもジャマになるだけ。向こうも私が妊娠してるの知ってるから、「無理して手伝わなくていいよ」と。だから思いっきり甘えて何にもしなかった。所謂、上げ膳据え膳。

 ダンナに古い方の家に連れてってもらって(家二軒あるー通常、家族は新しい方の家に住んでる)、ダンナの部屋(古い家にある)でマンガとか写真みたり、物珍しいもの(江戸時代の屏風とか年貢台帳、戦争時代の教科書等)見せてもらって遊んでた。

 夜になると、一階の一番大きな座敷に(デカい仏壇が置いてある)ダンナと二人で寝てた。義父母や義妹は二階で寝てるし、義祖父母は離れで寝ているのでとても静か。家の周りは田んぼに囲まれてて、隣家までかなり離れてた。

 そしたら二日目の朝、午前五時ごろダンナのお祖父さんが私たちが寝てる座敷へやってきた。電気もつけず(冬なので真っ暗)私たちが寝ている枕元に座った。流石に私、起き上がって座ろうとしたら、お祖父さん「寝たままでいいから、この年寄りの話を聞いてほしい」と。ダンナも起きる気配のがないので私、寝たまま布団被って話を聞くことに。

 御祖父さん私が家族になったので、この家の家系の初代から当代(ダンナの父、お祖父さんはご隠居さん)まで、どのような人物だったのか、私に聞かせに来たそうだ。それがご隠居さんの役目らしい。私ネボスケなので、「寝たままでいい」と、云われて本当に眠ってしまった。起きたら明るくなってて、ダンナも起きだしてた。

 「どうしよう。全然話聞いてなかった」と、ダンナに相談したら、「大丈夫、後で簡単におしえてあげるよ」と。私その言葉に安心して次の朝(十数代の家系なので、当主一人、一人について話してたら一日だけでは終わりません)も、お祖父さんの話全然聞かずに眠りこけてた。朝は弱いんです私。

 その次の朝も私完全に熟睡して、話全く聞いてない。話は三日目で終わったらしい。御祖父さん、眠ってる二人を相手に一人で黙々と話してたようだ(なんか不気味)。ただ話すことで満足してたみたい。家(私たちのアパート)に帰って「どんな話なの?」とダンナに尋ねたら、重要な部分だけかいつまんで話してくれた。

 ダンナんちもともと初代は商人さんで(ダンナの父はサラリーマンン)、本家からのれん分けしてもらって商売やってたらしい。江戸時代の終わりごろには、家は土建屋さんのようなことやってた。その時に、当主の長男が遊び人で家のお金使いこんで、家業が傾きかけた。親戚一同で話し合あった結果、長男を勘当(追い出す)してその妹に婿養子を迎えて跡を取らすことに決めた。

 追い出された長男は、何年か後、極貧の中で家(自分を追い出した人)きつく恨んで亡くなった。「家業は必ずつぶれる。家には女の子しか生まれない。婿養子は必ず早死にする」と呪ったらしい。長男のその言葉を伝え聞いたとき、親戚一同「バカバカしい」と、一笑に付した。ただ、一番下の妹だけはそれを聞いて、怯えていたそう。

 長男がなくなって十数年後、長男の父(すでに隠居)が亡くなり、続いて四十を前に娘二人を残して婿養子も亡くなった。家業は例の長男の散財で未だ傾いたまま。でも親戚一同「単なる偶然」としか思わなかった。それで妹(未亡人)の長女が同様に婿養子を迎えて家を継ぐことになった。

 その婿養子も三十半ばにして、娘たちを残して亡くなってしまった。男の子がなく親戚一同相談の末、やはりその長女が婿養子を迎えて跡を継ぐことになったのだが、一族の長老(追放された長男の末の妹の旦那)が「これは尋常なことではい。ある程度その道で修業を積んだ徳の高い男を婿養子にせねば、これまでの二の舞だ」と。親戚一同「異議なーし」。

 と、いうわけで県をまたいでの婿探しが始まった(この時、明治中頃)
                                つづきます。