専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

同じ夢をみた話(5)

 (4)のつづきです。

 

 みなさん、こんにちは。ダンナが中学二年の夏休み、おばあちゃん家でみた「以前見たことがある夢」、それは今と過去(同じ夢をみた日時)をつなぐワームホール夢だった。中学二年(今)の意識のまま小学三年生(5年前)の世界で目を覚ましたダンナ。いとこたちーよく遊んでくれたお姉さんーに会いに行くことに・・・

 

 その時ダンナに、「もしかしたら(女の子は)、昨日遊んだ場所にいるのでは?」という考えがひらめいた。「ぼく、ちょっとさがしてくる」というや否や、つっかけを履いて玄関を飛び出した。あっけにとられているおばさんの横で、「待って○○ちゃーん(ダンナ)、私も一緒に行くよ」とお姉さん、すぐに短パンからジャージに履き替えた。

 

 ダンナ伯母さんの家を出ると、すぐ裏手にある池に通じる山道を駆け上った。山道といってもー舗装されてないー山の中腹までは中型トラック一台が十分に通ることのできる道幅、私も連れて行ってもらったことがある)。池はその道のすぐ横にあって、小3のダンナが走ったらー家を出てから池まで一分もかからない。

 

 ダンナは道から脇にある池の堤へとあがった。すぐに眼下(昨日笹船を作って遊んでいた場所ー近く笹が群生している中)にふわふわした女の子の白い服と大きな麦わら帽子を見つけた。ダンナは堤から駆け下りながら、「〇〇ちゃん」と呼びかけた。女の子は顔をあげて「あっ、おにいちゃん」と嬉しそうに答えた。

 

 「笹の葉をつんでいたの?」、「うん」女の子はダンナに駆け寄りながら手に持った笹の葉がいっぱい入ったふくろを掲げて見せた「笹船をつくる笹の葉をとっていたの」。「そうなんだ」、「ねえ、あそぼー」と女の子。その時「あっ、女の子いたの」と、お姉さんが駆け寄ってきた。「ここにいたんだー」とダンナと女の子を見比べた。

 

 ―と、「あれー、血がでてるよ」女の子の手を見ながら、お姉さんが言った。どうやら笹の葉をつむときに葉の縁で手の指を切ったらしい。たいしたことはなかったけど、お姉さん機転を利かせて「それじゃあ、一度お家に帰って切ったところに絆創膏はろうよ。そのあとみんなで遊ぼうね」と女の子を促した。

 

 女の子、大きなお姉さんに言われたものだから大人しく「うん」と頷いた。たったこれだけの出来事だった。たったこれだけのことなのにダンナ、隣家の人たちからものすごく感謝された。ほんと、とまどうくらい感謝されたらしい。最初は女の子のおかあさんが、次におじいさんとおばあさん(といっても50歳代)がお礼を言いに来た。

 

                     (6)に続きます。