専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

ダンナがスキーに行った時の話(1)

 みなさん、こんにちは。

 台風の関係で今日は雨ですねぇ。これから一雨ごとに寒くなっていくのでしょうか?さて、これはダンナがスキーに行ったとき(季節外れでごめんなさーい🙇)体験した話です。気味の悪いはなしなのでおばけとか苦手な方はスルーしてください。

 

 ダンナが中学生の頃、仲の良かったいとこのお兄さんがスキーに連れて行ってくれることになった。日帰りのスキーなので夜中 午前一時頃いとこさんの家を出発して休憩、朝食を取りながら朝8時ごろスキー場に到着。一日スキーをして夕方4時ごろ現地出発、家に帰りつくのが夜の11時ごろという強行軍。

 

 一緒に行くのは ダンナとお兄さん(ダンナより一回以上年上)それからお兄さんの職場仲間(仲の良い友人)3人の合計5人。皆さんお若い(二十代半ば)ので体力的に少々無理をしても大丈夫。季節は一月のとある週末、仕事が終わるとそれぞれ自宅に帰り、一旦寝てから夜中の12時過ぎにお兄さん家に各自車で集合。-で、

 

 一台に五人が便乗することに、車は6人乗りのステーションワゴン。座席は一列目が運転手さんとナビゲーター(助手席)、二列目に二人、三列目にはダンナがひとり。夜中なのでダンナは寝ぼけ眼。頭もぼんやりしており、ただ言われるままにワゴンに乗り込んでそのままバタンキュー、シートに横になっておねんね。

 

 ルーフにみんなの板を積んで、午前一時前に出発した。車に乗る時、お兄さんの友達三人が「今年もでるかなぁ?」「いやだなぁ~」「ルート変える?」って話しているのが聞こえた。ダンナは乗り込むと直ぐに眠ってしまったー、ふと目が覚めて車の時計をみたら午前2時40分ごろだった。車は片側二車線の道路を軽快に走っていた。

 

 ダンナ、シートに横になったまま、肘をついて上半身を上げ首を回して外を見た。夜中とはいえ幹線道路(国道)なので周りは明るく、大型トラックやスキーへ行く車がビュンビュンとスピードを出して走っていた。その道路は、海岸沿いをJR線の右になったり、左になったりしながら平行してつくられていた。

 

 ある大きな街に近づいてきた時、ドライバーさんが助手席にいたいとこのお兄さんに「どうする?」って訊ねた。おにいさん「そうだなぁ」とちょっと考えて「雪の状況も見たいし、市内通ると混んでそうだから、峠を越えてをいこうか?」と首を回して後ろの二人を見た。

 

 二人は「そうだなぁ」と顔を見合わせていたけどー「山の方は道も空いてるし、スピード出して素早くぬけていけば大丈夫だろう」と同意。その道路は街に入る寸前で2つに分かれる、本線の方はJR線と平行して走り、海に面した街の中心をとおる。支線の方(通称バイパス)はJR線から離れてまっすぐに進み山の中をとおる。

 

 本線はJR線と平行して海岸線沿いをぐるっと回ってすすみ、半周ほど回りきったところで、山中を突っ切ってきた(峠を下ってきた)支線と合流することになっている。みなさん、図形の半円を思い浮かべてください。円周(外周)の部分が本線で、直線(直径)の部分が支線です。

 

 お兄さんが、『支線の峠(道路の頂上)を越える際、道路わきやその周りに残っている雪の量で、これから行くスキー場の積雪量が多いのか少ないのか分かる』と説明してくれた。街に入る前、車は支線へー、車の量が目に見えて少なくなり、道幅も半分、片側1車線になった。周りも臨海工業地域、住宅街から徐々に田舎の風景へ。

 

 道が上りにさしかかると、照明灯の明かりが暗くなり、その間隔も広がった。夜の闇の中、車のライトに照らし出されるガードレールの白さがやけに目につくようになる。車の前後、対向車線を走っているのはほとんど長距離大型トラックだけになりー、峠が近づくにつれて、前後を走るトラックも、対向車もほとんどなくなった。

 

 午前3時過ぎ、ダンナはシートに頭を付けて、またウトウトとし始めた。若者4人は、それぞれ今まで付き合った女性、もしくは現在付き合っている女性の話に花を咲かせていた。みんな、ダンナがねているものと思ってたらしく、結構きわどいことを話していたそうだ。話は卑猥な内容(下ネタ)になり、車内はかなり盛り上がっていた。

 

 ダンナは眠気でボーっとしながらそんな話を聞くとはなしに聞いてた。すると突然いとこのお兄さんが「おっ、雪だ、雪だ」と。他の3人もそれに気づいたらしく「おお、あるねぇ、あるねぇ」と。ひとりが「この地点で、これだけ残っているという事は、スキー場はかなりつもっているなぁ」と嬉しそうにーで、車内はしゃぎムードに。

 

 その直後だったドライバーのお兄さんが低く鋭い声で「おい!」と、他の3人に呼び掛けた。その声をきいて、3人は「えっ?」「なんだぁ?」と言葉を発して、急に沈黙した。

                                つづきます。