専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

ふしぎな女の子(5)

 みなさん、こんばんわ。

 その(5)です。気味の悪い話です。苦手な方はスルーしてください。

 

 T先生から「Kちゃんと校門で話をした」と聞いてー、妹吃驚。「一体どうゆことなの?」訳が分からなくなった。妹の表情が急に変わったので、T先生「なにか?」と。妹おそるおそる「先生、私、Kちゃんと一緒に旧校舎へ、ペンケースをさがしに行ったんです」と。でもそれを聞いても、T先生全然驚かない。というか平然とー

 

 「ああ、そうなんですか?」と頷き、「あの後Kちゃん、先生(妹)を追いかけて、二人で探しに行ったんですね」と一人合点。妹「はあ?」(そうじゃないんです。最初から、二人で一緒に探しに行ったんです)と云おうとしたけどー。T先生、さっさと帰り支度をして「それじゃあ、また」と、妹に向かって右手を上げた。

 

 T先生、他に残っている先生たちにも「お先にー」と、挨拶すると帰ってしまった。

職員室には、あと妹を含めて教頭先生と二人の先生が残っているだけ。Kちゃんが2年の時の担任先生も、妹が集計している間に帰ってしまっていた。妹、どれだけ教頭先生に、この件を言おう(相談?)とおもったか!でも、結局言えなかった。

 

 妹、もやもやした気持ちを抱えたまま帰ることにー。Kちゃん、確かに最初からいた。玄関でスリッパに履き替えさせてー、そう、廊下でKちゃんが履いたスリッパがたてる「パタパタ」という音、はっきりと耳に残っている。玄関から出ると外はまだ明るく、西日が頬を焼いた。妹、学校の敷地の中を駐車場に向かって移動しながらー

 

 物陰からKちゃんが不意に出てきそうで、少しドキドキしながら早足で歩いた。職員の駐車場には車が四台バラバラにとまっているだけで、見通しよく、どこにもKちゃんが隠れるところはなかった。妹、自分の臆病さが少し滑稽に思えてー、「うふっ」と小さく笑いながら車に乗り込んで、エンジンをスタートさせた。その時ーある考えが、

 

 「そうか!」「もしかしたらT先生、私がKちゃんと話す前に、Kちゃんに声をかけていたのかもー」「3年生ぐらいの子供って、今から自分がやろうとしていることを、既にやっちゃったこと(過去形)とか、いまやっていること(現在進行形)として話してしまうことがある!」それは妹の経験からも、十分に納得ができる説明だった。

 

 「Kちゃん、私にお願いしようと思って待っているところにー」「突然、T先生に話しかけられて、ー先生と話すのが苦手なKちゃんーちぐはぐな言い方をしてしまったんだわ!」妹そう考えると、急に気が楽になった。「なーんだ、そうだったのか!」一人で納得した妹、これ以上この件は考えないことにした。

 

 取り敢えず、「教頭先生に云わないで良かったわ」と。 つづきます。