専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

ふしぎな女の子(4)

 みなさん、こんばんわ。

 ここ一週間コロナウィルスのニュースばっかりで緊張しっぱなしの私です。いつになったら終息するのでしょうか? 学校は新学期から予定通り始まるのでしょうか?

子供たちが家にいると最初は楽しかったのですが、お昼ご飯用意するの疲れました。同じものが続くと文句ばかり言うし(まだお弁当作りの方がマシ)、早く学校始まって!

 

 さて旧校舎から職員室の戻った妹、Kちゃんの元担(2年の時の担任)先生から、夏休み前Kちゃんと「小人のペンケース」を捜しに行った話を聞かされます。そこで妹、旧校舎の教室(Kちゃんたちが2年生の時使っていた)で気にかかった机のことを訊ねてみることに。妹、教室の後ろに置いてあった三つの机にスゴイ違和感を。

 

 担任先生「ああ、あの机ですか」と直ぐ思い出した。「あの机、私が廊下に有ったのを持っていたんです」。妹「先生が運んだ?」。先生「そうです。Kちゃんが壁に貼ってある紙を『取ってくれ』と言うもんですからー」。教室の後ろにあるランドセル入れ(棚)を覗いていた時、ふとKちゃんが壁の上方に貼ってある紙片に気が付いた。

 

 その紙片は、教室後方ー窓の端ーカーテンを束ねておく場所の壁に貼られていた。引っ越しでカーテンが全部取っ払われて窓際の壁がむき出しになり、Kちゃんがそれを見つけた。カーテンが吊ってある時は(束ねた)カーテンの下に隠れて気づかれなったようだ。で「先生、あれ何? 取って、とって!」とせがまれてー仕方なしに。

 

 Kちゃんが、先生に何かを頼むというのは珍しかったそうだ。先生「ちょうど、教室の一番上の窓くらいの高さ、カーテンレールよりも下でした。大人の私が、机の上に立って腕を伸ばせば届くくらいだったと思います」。妹「それで机を台にしたわけですね」。先生「はい、廊下にちょうど高学年で使ってた机が三つ転がっていたので―」

 

 「机一つだと足場としては狭いし不安定だったんので、三つ壁にくっつけて並べました」。(机のサイズが違和感の原因だったのか?)。妹「それでー、何だったんですか?その紙は」。先生「ああ、その紙は『仲良しになるおまじない』でした」。「仲良しになるおまじない?」妹はオウム返しに云いながら、自分の机の引き出しからー

 

 5~6㎝四方の白い紙をとりだして、「これですか?」と先生に見せた。先生、ニッコリして「そうです。それです。先生(妹)ももらいましたね」。それは主に二、三年生の間ではやっている遊びの類。 紙片に仲良しになるおまじないと『お願い』を書いて、仲良くなりたい子の持ち物(ランドセルやノート)にそっと忍ばせておくー

 

 そうすると、近い将来その子と仲良くなれるというもの。既に仲良くなっている者同士の間でも仲良し確認ということで、紙片を交換する場合もある。その場合の『お願い』は「○○ちゃんと一生仲の良い友達でいられますように」という具合に書くそうだ。・・・その遊びの性質として、主に女の子の間で流行していた。そして、

 

 「おまじな」や「お願い」を書く以外にもう一つ大切な「守り事」があってーそれはその紙片を相手の子の持ち物に入れる時、絶対に(誰にも)見られてはいけないというもの。だから、妹の持っていた「おまじない」もいつの間にか、彼女の机の中に入れられていたそうだ。妹もう一度「おまじない」を先生にかざしてー

 

 「これが貼ってあったわけですか?」。「ええ、貼られたのはかなり前だったのでしょう。ノリがパリッパリに乾いてて、壁から直ぐにペリッと剥がれましたから」。

Kちゃんに渡したら、紙にかかれた文言を読んで「な~んだ。『仲良しのおまじない』かぁ」って、「直ぐに興味をなくしたようですよ」と。先生笑いながらー

 

 「Kちゃん、遠目にオフダかなにかに見えたんじゃないですか? あの子たち『学校の怪談』とかよく読んでますからねぇ」と。担任先生の話はこれで終わりだった。その後、直ぐに引き返してきたとー。妹「それで先生、時間どのくらいかかりましか?」。先生、妹の質問を深く考えるでなく「そうですねぇ~、全部で10分くらいかな?」と。

 

 妹、担任先生にお礼を言って話を切り上げた。そして、今日の防災訓練の参加者数を集計しようと電卓を取り出した。集計が終わったころKちゃんの現在(三年)担任のT先生(妹が補佐している先生です)が職員室に戻ってきた。T先生「やあ、○○先生(妹)。今日は大変ご苦労様でした」と云いながら隣の席に座った。

 

 T先生、会議室で地区の防災担当者の人たちのと今日の訓練の総括をして、玄関まで送って行ったとのこと。T先生申し訳なさそうに「先生スイマセン。また、Kちゃんのワガママにつきあってもらったみたいでー、」と。妹、筆記用具をしまいながら何気なく「Kちゃんのこと、教頭先生に訊かれたんですか?」と。 すると、T先生ー

 

 「いや、Kちゃんから聞きました。『先生(妹)にペンケース捜しにいってもらってる』と」。妹「あれ、またKちゃん戻ってきたんですか?」と職員室を見回した。T先生「いやいや、防災訓練が終わった後、後かたずけが済んで校門の方見たらー、Kちゃんとお母さんとNちゃん(お姉ちゃんです)がぼんやり校舎の方を見てたからー」

 

 T先生、三人に近づいてKちゃんに「どうしたの?」と訊ねたそうだ。するとKちゃん「○○先生(妹)に、二年の時の教室(旧校舎)へ小人のペンケースをさがしてもらいに行ってるから、ここで待ってるの」と。

                              つづきます。