専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

T先生から聞いた不思議な話

   みなさん、こんにちは
 今日も暑いですね。子供たちのお布団が良く乾きます。

 私が学級委員やってるとき、会議の合間にT先生が話してくれた不思議な体験です。苦手な方はスルーしてください。

 T先生、当時(うちの)子供たちがいた小学校へ来る前(その一つ前)の小学校での出来事。ある秋の夜、秋と言っても運動会が終わったばっかりで、まだそこそこ暑い日がつづいてた。その日は運動会の後の授業の進め方について計画を立てたり、次の日の理科の実験の準備をしてたら、帰るのが遅くなった。

 気が付いたら、職員室で残っているのはT先生だけになっていた。時間は夜の八時ごろ、あたりは真っ暗だった。職員室は中庭にむかって窓が付いており、反対側は廊下になっていた。先生方の机は窓と平行に並んでいて、T先生は窓に向かって座っていた。

 パソコンの画面を見ながら作業してたら、誰かが中庭側から窓をコンコンと叩いたような気がした。その時、ブラインドは下りていなかった(一番最後の先生が下すことになっている)。T先生、一瞬そちらを見たが気のせいかと思い直ぐパソコンの画面を。そしたら、今度は明らかに”コンコン”と窓を叩く音。バッと顔を上げると手が(グーの手の甲)見えたような気がしたので、さては子供らが未だ残っていて
自分(T先生)をからかっているのだと思った(よくあることなので)。

 夕方まで、子供たち学校で遊んでいたし、日が残っている頃は中庭にも数人いた。
T先生直ぐ窓際まで行って、「だれだぁ?こんな遅くまで学校で遊んでいるのはー」と云いながら窓(手が見えた)を開けた。窓際のカウンター(本棚になっている)越しに身を乗り出して窓から外を見たけど誰もいない。おかしいなあと思って別の窓をあけて、エアコンの室外機で死角になっている部分を見たけどやはり誰もいない。

 その時、背中がぞわぞわっとして、「やばいかな?」と、感じたけどもう少しで終わるので気を取り直して、持っていたケータイで音楽をかけながら作業をつづけることに。その学校、結構街中だったし、まだ夜の八時過ぎだったからー、ちなみにT先生、25年以上のベテランですが、それまで不思議な体験は一切ありません。

 しばらく、作業を続けていたのですが、。窓の方から誰かに見られているようで、なにか落ち着かない。窓からは職員室からの灯りで四角に区切られて照らし出された部分と、中庭に植わった植物の黒い影、その向こうに別棟の校舎の壁、ところどころに赤い非常灯がついているのが(別校舎の窓から)見える。そこでT先生、窓のブラインドを全部下ろすことにした。

 なるべく外を見ないようにしてブラインドを全て下ろすと、かなり落ち着いた。
「さあ、もう少し」と思った時、また窓をコンコンと叩く音、それから「きゃっ、きゃっ」という声がして子供が数人窓の外を走り回っているような気配がしばらく続いた、、、? そしてそれが止むと、それまで気にならなかった秋の虫の声が異様に耳につくように鳴きだした。

 T先生これはやばい、早く帰った方がいいと思ったけど、帰るには職員室の電気を消して扉を施錠して(自動警報器を作動)、真っ暗な廊下を通り(赤い非常灯はある)、玄関を出て駐車場まで行かないといけない。外に出ると構内と駐車場に外灯はあるけど、とても玄関まで行く自信がなかった。

 T先生考えた末、玄関までの廊下と云わず、学校中の廊下の電灯を点けた。これは職員室のコントロールボックスからできたそうです。そして駐車場まで走って行って
車に乗ると、職員室の廊下側まで(中庭と反対側)車を乗り入れて、そこから校舎(職員室)に向けて思いっきりヘッドライトを照らした。つまり、廊下側の窓から職員室を照らし出すようにした。

 廊下側に勝手口があるので(下駄箱は玄関)、そこから(先ほど開けておいた)校内に入り、玄関を内側から施錠し、職員室へ戻り全ての電気を消して(このときヘッドライトの灯りだけになる)、警報機を作動・施錠して、勝手口から出て(勝手口はボタン式なので施錠可能)、そのまま車に飛び乗って一目散に帰った。

 次の日、教頭先生や学校主任にこの話をしたが、「この学校でそんな話は聞いたことがない、気のせいでしょう。もしくは、子供たちのいたずら?」と。その学校街中で、しかも幹線道路から近いのでときどき不審者が侵入してくることも、夏の夜になると、勝手にプールに入って泳ぐ強者もいるそう。

 念のため昨晩の監視カメラを確認したが、それらしきものは映っていなかった。しかし、カメラが設置されている場所はメインの出入口のみに限られているので、死角からの侵入は十分に可能だった。・・・・・という話。
 
 その話を聞いていた学級委員の中で、Gさんが「先生、それはやはり子供たちか、不審者のいたずらでしょう。きっと先生がわからないように隠れたんですよ」と。
他の二、三人の委員の方も「そうだ」「そうだ」と。私もいたずらだと思いました。

 そしたら、T先生さらに真剣な顔になって「・・・実はあの学校、中庭に砂利を敷き詰めているんですよ。だから、子供たちが走り回ったらジャリジャリと音がするんですが、あの夜、全く聞こえなかったんですよ、砂利の音が」