専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

クーデターに遭遇したダンナ(1)

 みなさん、おはようございます!

 昨日は、天気が良かったのでお布団を干して、お昼から買い物に出かけました。久しぶりに本屋さんで立ち読みして、帰りが遅くなって五時半過ぎに。子供らに「日が陰ったらお布団取り込んどいて!」ってお願いしてたのに、そのままーほったらかし。ほんとにお母さんの話全然聞いていないしー、学校休みの時ぐらい手伝いして!

 

 以下はダンナから聞いた体験談を、私が日記に書き留めていた内容です。事実と異なっているかもしれませんが、ご容赦ください🙇 

 

 さて、ダンナはリーマン時代ー海外勤務が多い分、現地でいろんな出来事に遭遇してます。その中の一つにタイ国でのクーデター(1990年代)があります。それは、タイの軍部が警察を巻き込んで、内閣や国会に対して行った政変で、政治の上の方の人たちだけが揉めていて、国民生活にはあまり影響がなくバンコク市内も平穏でした。

 

 その日ダンナは、午前中バンコク市内の海運業者と打ち合わせして、午後からシンガポールへ移動する予定。打ち合わせが早く済んだので、一旦市内にある事務所へ戻って、三人でベトナム料理を食べに行った。食事をしていたらテレビのニュースでクーデター勃発を知った。どうやら午後二時過ぎから軍部による戒厳令が敷かれるらしい。

 

 戒厳令が出ると飛行機が飛べなくなるかもしれないので、ダンナ直ぐにタクシーでバンコク空港に向かった。事務所の一人が情報収集のため空港までついてきた。タクシーに乗ると運転手さんが「クー、クー(クーデターだ)」と騒いでいる。空港の様子はどうだと訊ねると、どうやら飛行機は飛んでいるらしい。ダンナ「ラッキー!」

 

 運転手さんが気を利かせてラジオを流してくれたけど(軍部がメディア関係を占拠)、何を言ってるのかさっぱりわからない。空港に着くと、軍の黒いトラックが既に何台か止まっていた。事務所の人と建物に入るー、軍の兵士が要所要所に自動小銃を胸の前で斜めに構えて立っていた。結構物々しい雰囲気だけど、みんな落ち着いている。

 

 空港内(出発側)は、大体いつもと同じくらいの人。二人でタイ航空のカウンターに行くー、そこは比較的閑散としてた。職員に訊ねると、何時になるかわからないけど、午後から一便だけシンガポールに飛ぶらしい(それ以外は未定)。ダンナ直ぐに発券の手続きをして、通関に向かった。事務所の人も心配してついてきてくれた。

 

 通関には自動小銃を持った兵隊さんが二名、金属探知機を通った後に厳しめのボディチェックを受けた。ダンナ機内持ち込みの手荷物は2つ、一つは仕事用のカバン(シンガポール客先向けの製品サンプルとデータ)、もう一つは着替えをいれたカバン。サンプルとデータについて簡単な質問を受けた後、「行ってよし!」

 

 ダンナ、一体何をチェックしているのか?兵隊さんに恐るおそる訊ねてみた。なんでも政府の関係書類や金品を国外に持ち出さないように調べているとのこと。ダンナが無事通過したので、「シンガポールへ知らせておきます」と言って事務所の人は帰った。ダンナ「いつもより静かだなぁ」と思ったら、場内アナウンスは全て停止状態だった。

 

                             つづきます。