専業主婦の徒然ぐさ

中学時代からン十年書き溜めた日記と画像を見ながら書いています

へ、部屋だけは勘弁して。

   みなさん、こんばんわ。
  前回からのつづきです。
 
 お巡りさんから、「聞きたいことがある」と、言われた私。焦ってしまって「ええ、なんでしょうか。」と、かろうじて答えることができました。お巡りさん、真っ赤になって困っている私を見て「ここじゃあ、なんですから。よろしければ、そこの交番へ行きましょうか。」と。ベビーカーのハンドルもって押そうとするんです。

 「それだけは、絶対いや!」私、ベビーカーを取り返しながら、思わず大きな声で叫んでしまいました(交番拒否反応)。それで、歩きながら(マンションへ帰りながら)話しましょうと、その代わりメモを取ることを了解してほしい。私、了解してベビーカーを押しはじめました。でもお巡りさん、メモとる時は立ち止まるので すこし進んでは立ち止まりの繰り返しで、なかなか進みません。

 まず、「私の名前、生年月日、住所、電話番号、職業」
 名前と生年月日は答えられましたが、焦ってしまって住所はH市〇〇町までしか思い出せず。せっかく覚えた自宅の電話番号は完全にど忘れしていました。職業は当然無職。私、おどおどしながら、9月に引っ越してきたばかりと言い訳。お巡りさん、一応納得。生年月日言ったとき、まじまじと全身見られた。

 そして、今言ったことを証明できるもの 運転免許書とかもっているかと。
私「今、免許書は持っていないが、マンションに帰ればあります。」
お巡りさん「じゃあ、見せたいただけますか?」と、なし崩しにマンションにくることに。

  次、「この子(長男)は、あなたの子(供)ですか?」
私「私の子です。」(当たり前だ!)
お巡りさん「この子の名前と生年月日を教えてください。」
私が答えると、同様にそれを証明できるものは?私、赤ちゃんお出かけセットが入ったバックパックから長男の母子手帳を出して、「ハイ、どうぞ。」

 お巡りさん、母子手帳を眺めてましたが 
「困りましたね。お母さんとお父さんの住所が愛知県です。」

「し、しまったぁ~。住所書き換えるのわすれてたぁー。」必要以上に焦る私。

 でも、すぐ思い出しました。引っ越しの後、すぐH市の保健所に行って母子手帳に更新のスタンプ(H市扱い)押してもらったこと。私、そのページを開いてお巡りさんにスタンプ見せました。

 「手帳はH市扱いになってるの分かりましたが、お母さんとお父さんの住所は?」
と、冷静なお巡りさん。「すいません。書き換えるの忘れてました。」と、私。

 最後は「ご主人の勤め先と住所、できたら電話番号」
ダンナから新しい名刺をもらっていたので、会社の名前と最寄りの駅だけ告げて、
あとはマンションに帰ったらわかります。

 それでいつもの数倍かけてやっと、マンション到着。
お巡りさんには、部屋の前で待っててもらい。私、眠っている長男を抱っこして部屋に、入った途端ドアをロックしてチェーンをかけてしまいました。長男をベビーベッドに寝かせながら「いい子やねぇ。ちょっと、待っててね。」、その時また涙が、ポロリとでてきました。「なんで、こんな目に遭うんだろう?」

 免許書取り出して ダンナの名刺と家の電話番号書いた紙持って外へ出ました。お巡りさん、まず私の免許書をみて
「この免許書、住所がXXXですよ。ここでも、愛知県でもありませんね。それと、苗字が違いますよ。」

「し、しまったぁ~。その住所、私の実家だぁ。苗字、旧姓だぁ。次の更新の時に書き換えようと、そのまま放置していたぁ」

 私、「すいません。書き換えるの忘れてました。でもその写真、私です。それに生年月日も合ってます。」と、しどろもどろになりながらもなんとか主張。

 お巡りさん。しばらく、メモと免許書と私 見比べてましたが、
「分かりました。ただ最後に部屋の中をちょっとだけ見せてください。」

 一番の難題だぁ! 正直言って その時の部屋の中の状態はぐっちゃ、ぐちゃ。何とかベビーベットと夫婦の布団敷く場所は確保していましたが、それ以外は足の踏み場もないといった状況。引っ越しの片づけが終わってなーい。箪笥の引き出しほとんど開けっ放し、ゴミもそのまま。もし見られたら、家探しはじめられるかも~。

 それで、何とか一生懸命考えて出た答えが「すいません。今度にしていただけませんか?」。当然お巡りさんは、「どうしてですか?少しだけですよ。少しだけ見せていただいたら帰りますから。」

 「さぁ、ここで変な答え方すれば粘られるぞ。なんて答えれば、今日のところは帰ってもらえるんだろう?」私、下を向いて貝になってしまいました。

 その時、
 「あら、〇〇さん。何かあったの?」と、聞きなれた声。私顔を上げると、お隣の奥さんがお子さん連れてご帰還。私、奥さんの顔みると急に緊張がとけて涙( ;∀;)
ボロボロこぼしながら、事情を説明。でも何を言っているか伝わらず。逆にお巡りさんが説明してくれました。奥さんそれ聞くと「まあ、可哀そうに、大変な目に遭ったわねえ。」と、私の腕を取ってくれました。

 あとは簡単、奥さんができる限り私の説明を裏付けてくれました。それに奥さんこのマンションに2年以上住んでいるので、交番のお巡りさんも奥さんの顔を見知っていました。そして、お部屋だけはなんとか見せずに済みました。ああ、よかった。

 それで 奥さん私にいたく同情してくれて、「こんな子供のような人(私です。奥さんよくわかってらっしゃる。)を泣かせるなんてひどいじゃないの。こんど警察署に文句言いに行こうかしら。」。奥さん、自治会の(防災、防犯担当の)役員さんなです。で、警察署にも自治会の研修会の打ち合わせなんかで出入りしていたんです。

 それを聞くと、お巡りさん「スイマセン。これも仕事なんで、なんとかご理解ください。」と、平身低頭帰っていきました。

 次の日、H市の警察署、昨日のお巡りさんの上司という方から「職務上の対応ながら、昨日のことは誠に申し訳ありません。」と、謝罪のお電話がありました。

 よくよく、話を聞いてみると公園で会った小学生の女の子たちが、帰りがけに交番に立ち寄って「赤ちゃんつれた高校生のおねえさんが公園でずーっと泣いているから、助けてあげて。」と、伝えたらしく。それでお巡りさんの出動になったらしい。
まあ、彼女たちは親切心からしたことだし笑って済ませることができますが、「おねえさん、高校生じゃないっていってたのに~。」

 それから捉え方にもよると思うんですが、昨日お巡りさん私がどう見ても(私の感想です)「助けに来てくれた」ようには思えませんでした。ー若き日の思い出です。